PBRって何だかわからん!PBRが1倍より低いと割安って聞いたから1倍割れの株を買ったらいい?
株を勉強しだした人が良く聞く言葉にPBRというものがあると思います。
PBR(株価純資産倍率、Price Book-value Ratio)は、低いと割安株だ!1倍割れだと割安株だ!なんてよく言われますが、果たして本当なのでしょうか。
そこで本記事では、こんな悩みを解決します!
この記事を読んで分かること
・PBRの意味
・PBRが1倍割れの株を買うべきなのか
・PBRはいくつであればよいのか
食品メーカーで研究開発として働く一方で、昼休みトレードに日々勤しんでおります染山ソメ男です。
今回はPBRについて解説していきます。
PBRとは何か
PBR(株価純資産倍率、Price Book-value Ratio)とは、以下の計算式により導かれる、企業の資産価値に対する市場の評価を把握するために使われる株価指標です。
詳しくは後述しますが、この計算式が1を下回ればその株価は割安であると判断できます。
PBRの意味
1株当たりの純資産(BPS)は、会社が1株に割り振ることができる純粋な財産を意味します。
仮に会社が解散した場合でも、BPSは株主のもとに残る価値となります。
つまりPBR1倍割れとは、株価が解散価値よりも下回っているため割安となっている状態です。
つまり、PBRが1倍を下回っている場合、企業が解散しても株価分は手元に帰ってくるから安心の割安株ってこと?
ところがそんな単純な話ではありません。
PBRが1倍割れしている株の懸念点
「PBRが1を下回る」とはどのような状況なのでしょうか。
PBRが1より低い、
つまり株式価値>解散価値
それは今後も事業を継続するよりも、解散して株主に分配される金額の方が高いと判断されているということになります。
今後の成長に対する市場の期待感が非常に低い状態ということができるね。
PBRが1よりも低いと割安と言ってよいが低すぎるのは問題です。
例えば0.1等低すぎる数値であれば市場の期待感が低すぎる状態と言えます。
PBRの例
PBRが高い例と低い例をご紹介します。
みんな大好きNvidiaですが、2024/10/17現在のPBRは57.3倍です。正直言って、非常に高い水準です。
ですが、Nvidiaの近年の成長を考えると、PBRが高いからNvidiaは買うべき銘柄ではない!とはあまりならないかと思います。
やはりNvidiaのような成長への期待が高く、AI関連事業などの将来への期待が高い銘柄はPBRが高くなるものです。
今解散する何倍、何十倍も今後も事業を継続していく方が価値がある。と市場からみなされている。
その結果、PBRで見ると割高に見える、というのが正しそうです。
しかし、日本株の半分くらいはPBRが1倍割れの企業です。割安株からテンバガーを見つけるのも正しい戦略でしょう。
PBR1倍割れの有名企業としては三菱UFJがあります。メガバンクは収益性の低さや過剰な資本蓄積が原因でPBRが低く抑えられがちです。
期待が低いという見方もできるものの、PBRから割安と判断して買う投資家もいるかと思います。
いずれにせよ、同業他社のPBRを比較するというのは割安判断の中で非常に重要です。
PBRに関連する株用語
PBRに関連する株用語についてもここで学んでおきましょう。
PER:
PER(株価収益率、Price Earnings Ratio)は、株価を1株当たりの利益で割ったもので、企業の収益力に対する投資家の期待を示す指標です。
PERは、「株価 ÷ 1株当たり純利益(EPS)」で計算され、企業の株価がその利益に対して割高か割安かを判断するために使われます。
一般的に、PERが高い場合、投資家は将来の成長を期待しており、逆に低い場合は成長期待が低いか、業績に不安があると考えられます。
ROE*
ROE(自己資本利益率、Return on Equity)は、企業がどれだけ効率的に自己資本を使って利益を生み出しているかを示す指標です。
「純利益 ÷ 自己資本」で計算され、投資家にとっては企業の収益性を評価する重要な指標の一つです。
ROEが高い企業は、少ない資本で効率的に利益を上げていることを示し、株主にとっては魅力的な投資先とされます。
一般的に、ROEの目安は10%以上が望ましいとされていますが、業界や経営戦略によって適正な値は異なります。
今回は以上になります。